映画『テザ 慟哭の大地』公式サイト - 解説

解説

わが母と、祖国のために私は還ってきた
記憶と現実の彼方に何が見えるのか−−権力の支配と格差に苦しむアフリカ大陸の光と影を描く壮大な叙事詩が、激動する現代を照らす。

太陽と水と炎 流浪するひとりの男 忘れられない過去、そして記憶
激動の70年代を背景に、20年にわたるエチオピアの光と影がうずまく

1970年代に医者を志し故国エチオピアを離れ、ドイツに留学していたアンベルブル。しかし、外国での人種差別と、皇帝ハイレ・セラシエの支配から軍事独裁政権に取って代わった故国の現状に失望し、荒涼とした故郷の村に帰ってきた。村で待つ母と村人たち。その中に佇むひとりの謎の女性アザヌ。蘇ってくる幼少期の記憶と大地の霊、忘れることができない夢に導かれるようにアンベルブルは、過去と現在を行き来する。そこに迫りくる独裁と暴力の影。この国に未来はあるのだろうか。その先に見えてくる希望の光とは。

ヴェネチア、ロッテルダム、トロント!世界の映画祭で絶賛!!
アフリカを代表する巨匠が託す、絶望の先にある未来

監督は「三千年の収穫」で知られるエチオピア人映画作家ハイレ・ゲリマ。世界的に評価の高い巨匠ながら本作が待望の劇場初公開となる。自らの人生を色濃く滲ませた『テザ 慟哭の大地』は、ゲリマ監督の集大成としてアフリカのみならず世界中に偏在する危機を描いたと評され、ヴェネチア国際映画祭やロッテルダム国際映画祭など世界の20以上の映画祭で多くの賞を受賞した傑作である。劇中にエチオピアを代表する国民的歌手アレマイユ・エシェテが登場し、歌を披露するのも音楽ファンには見所である。

2011-04-21 18.43.15.tif
2011-04-21 20.05.04.tif
2011-04-21 20.49.28.tif
2011-04-22 9.23.50.tif