ストーリー・コメント
田んぼの中から見つかった木の箱。
それを開けてみると泥にまみれたフィルムの入った缶のようなものが入っていた。
これは輪廻転生の物語…。
マゼランとエンリケ
この映画はマゼランの世界一周の後から始まる。
マゼランの奴隷、エンリケは世界一周の後、自由の身となり故郷ルソン島イフガオに戻った。
エンリケはマゼランの船に乗る。
それはマゼランが航海に使ったガレオン船。
エンリケの大事な仕事は土曜日ごとにご主人に熱い風呂を用意すること。
新しい旅路
おぼつかない足取りで浜辺を歩く老人。
その老人を助けに行く若い画家。老人は丸い石を手に持ち「ハパオ」という言葉を残し気絶した。
その石を手に棚田のある村ハパオに向かうバスに乗る老人。
何かの声に導かれるように山の上の家に向かい、石を柱に置いた。
その声が響く。
「新たな旅の始まりなのか? それとも古代の船旅の次の行程なのか?」
若い画家が暗室で写真を現像しているとその写真に、あの老人が現われた。
「彼はどこから来たんだ?」「山岳地帯と言っていた。彼が言っていたのはハパオ」「バギオの芸術組合に言ったら素性がわかるかもしれない」
コメント
-
一本の中に人生と時代、約500年にわたる人類の縮尺を表現しながら、笑いと希望を交えて、こうまで飄々と自由闊達に作れるとは!
ー港千尋(写真家・著述家)
-
現実とファンタジーの境界を超えた、キドラット・タヒミックからの永遠につづく贈り物だ
フィルム・コメント誌