日本のニュース パート1
1951-68/モノクロ/ビデオ/計15分/Pro. 日本映画新社
朝鮮の子
1955/モノクロ/35mm/30分/Dir. 荒井英郎 京極高英
日本の子どもたち
1960/モノクロ/16mm/54分/Dir. 青山通春
1952年の東京都教育委員会の、朝鮮人学校廃校通告に憤慨した在日の人々が制作した『朝鮮の子』。長崎の小学生と不法入国者として収容されていた韓国の子どもたちの交流を描いた児童教育映画『日本の子どもたち』。在日に関連する日本のニュースを併映。今こそ歴史を見つめよう。

日本のニュース
Japanese Newsreels

日本/1951-68/日本語/モノクロ/ビデオ(原版:35mm)/計30分
製作会社、提供:日本映画新社

テレビが普及するまでニュースは主に映画館で上映するものだった。日本ニュース、文化ニュース、朝日ニュース、毎日世界ニュース、日活世界ニュース、読売国際ニュース、中日ニュース、東映ニュース、ムービータイムスなどの他に複数の外資系ニュース映画があった。ここでは「日本ニュース」と「朝日ニュース」のなかから在日関係のものだけを集めた。当時の政治課題だった帰国事業を扱ったものが圧倒的に多いことに気付かされる。


朝鮮の子
Children of Korea
(“Chosen no ko”)

日本/1955/日本語、朝鮮語/モノクロ/35mm/30分
監督:荒井英郎、京極高英
脚本:京極高英、吉見泰、荒井英郎、丸山章治、朝鮮映画人集団
撮影:大小島嘉一、清水浩 編集:岩佐寿枝、守隨房子、安田美佐子
録音:片山幹男、大家忠男 音楽:長沢勝俊、崔東玉
照明:浅見良二、安田伊三郎
製作:李興烈、南日竜、南万植、金順明、安楽進、全致五、姜永根
製作委員会:在日朝鮮人学校全国PTA連合会、在日朝鮮人教育者同盟、在日朝鮮映画人集団
提供:朝鮮総聯映画製作所

1952年、東京都教育委員会が「都立朝鮮人学校は、昭和31年3月31日限り廃校する」と一方的に通告。それに憤慨した同胞たちが「民族教育を守れ」と“朝鮮の子制作委員会”を組織し、金順明ら在日朝鮮映画人集団とともに製作したもの。当時の生徒の作文をもとにしており、神戸の朝鮮人のおばあさんが戦前の辛苦に満ちた生活を切々と語るシーンを盛り込むなど、差別と抑圧とともに歩んできた民族の歴史を学ぶ。


日本の子どもたち
Children of Japan
(“Nihon no kodomotachi”)

日本/1960/日本語/モノクロ/16mm/54分
監督:青山通春 脚本:八木保太郎 原作:天本操 撮影:前田実
編集:宮森みゆり 録音:大家忠男 音楽:大木正夫 美術:山崎明
照明:鈴賀隆夫 出演:高橋正夫、岩本健一、永田ひろみ、川上英子、桑山正一
企画:名和克良 製作:若山一夫、江口泰助 
製作会社:長崎県教職員組合、新世紀映画社、共同映画社
配給、提供:共同映画社

小学6年生の児童が書いたつづり方を原作に、長崎の小学生と、不法入国者として収容されている韓国の子どもたちとの交流を描いた児童教育映画。学級会で北朝鮮帰国運動や、韓国からの“密入国”問題のニュースを聞き、意見を交わす子どもたち。在日朝鮮人のクラスメイトもいることから、学校近くにある大村収容所に暮らす子どもたちに親近感を持つ彼らは、担任教師の指導と協力を得て、収容所への慰問を実現させる。この映画には、小川紳介が進行スタッフのひとりとして参加したという。

9.27(水)12:30 @ポレポレ東中野

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主催◎シネマトリックス
共催◎山形国際ドキュメンタリー映画祭実行委員会、アテネ・フランセ文化センター、映画美学校、ポレポレ東中野
協力◎東京国立近代美術館フィルムセンター、大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)、東北芸術工科大学東北文化研究センター

フィルム提供:
アテネ・フランセ文化センター、アリイケシンジゲート+大きい木、岩波映像、映画「戦後在日五○年史」製作委員会、川口肇、共同映画社、シグロ、疾走プロダクション、自由工房、白石洋子、鈴木志郎康、瀬戸口未来、高嶺剛、W-TV OFFICE、陳凱欣、朝鮮総聯映画製作所、全州国際映画祭、テレビマンユニオン、直井里予、日本映画新社、朴壽南、ビデオアートセンター東京、プラネット映画資料図書館、北星、松川八洲雄、松本俊夫、もう一度福祉を考え直す会・磯田充子、ヤェール・パリッシュ、山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー